「リースバックって、実はやばいんじゃないの?」——そんな不安を感じている方へ。
ここでは、リースバックで起こりがちなトラブルや後悔事例、そして悪徳業者の見分け方・後悔しないための契約ポイントまで、わかりやすく解説しています。
契約前に知っておくべき「落とし穴」と、信頼できる業者の選び方を把握することで、安心してリースバックを活用できるようになりますよ。
「リースバックはやばい」と言われる理由とは?
最近よく耳にするようになった「リースバック」ですが、検索してみると「やばい」「やめた方がいい」といった不安を煽るワードが目につくことがあります。
確かに、制度としての利便性がある一方で、トラブルに巻き込まれてしまう人も少なくありません。
では、なぜリースバックは「やばい」と言われてしまうのでしょうか?
ここでは、その背景やよくある誤解、そして気をつけるべきポイントを丁寧に解説していきます。
\ 自宅を手放すべきか、まだ迷っている方へ /
>>>【老後の家、売るか住むか】判断基準はこちら
今すぐ売るべきか、住み続けるか──後悔しない選択をサポートします。
ハウスリースバックの「からくり」とは?
まずは、リースバックという仕組み自体にどんな特徴や落とし穴があるのかを整理しましょう。
よくある誤解や「便利に見えて危険な点」について、分かりやすく解説します。
仕組みを知らずに契約すると損をする理由
リースバックとは、住宅を売却しながらも、売却後も同じ家に賃貸として住み続けられる仕組みです。
一見するとメリットばかりに見えるかもしれませんが、実は「買取価格が相場より低くなりやすい」という傾向があります。
しかも、売却後は所有権が業者に移るため、住み続けるには「賃貸契約を結ぶこと」が必須条件です。
表面的なメリットと裏にあるリスク
まとまった資金が得られて住み慣れた家に住み続けられる…そんな一見魅力的なメリットの裏には、複雑な契約内容が潜んでいます。
たとえば、契約の多くは「定期借家契約」で、更新ができない場合があります。
また、買い戻しの約束がされていても、実際にはできなかったり、高額な費用を請求されたりするトラブルも報告されています。
「やばい」と言われる具体的なトラブル例
ここからは、実際にあったリースバックのトラブルを紹介しながら、「やばい」と言われる理由を具体的に掘り下げていきます。
どの事例も、知らずに契約したことで後悔してしまったケースばかりですので、しっかりチェックしておきましょう。
リース料が相場より高く設定されていた
リースバックでは、物件を売却したあとに家賃を支払い続けることになります。
しかしこの家賃、業者によっては相場よりも高く設定されていることがあります。
とくに高利回りを求める業者の場合、家賃負担が重くなり、生活が圧迫されることも。
契約更新できず強制退去になった
リースバック後の賃貸契約が「定期借家契約」の場合、期間満了後に更新されず、立ち退きを求められることがあります。
特に契約期間が2年以下など短いケースでは、再契約できないリスクも高く、安心して住み続けることが難しくなります。
「ずっと住めると思っていたのに…」という後悔はこうした見落としから生まれるのです。
買い戻しができなかった・価格が高すぎた
リースバックでは、将来的に家を買い戻すことが可能とされています。
しかし実際には、買い戻しに関する取り決めが契約書に明記されていないことも。
また、買戻し価格が売却時の1.2倍〜1.5倍になるなど、手が届かない水準に設定される場合もあります。
修繕費の負担を一方的に求められた【事例】
一般的に、賃貸契約では修繕費は貸主(オーナー)が負担するものとされています。
しかし、リースバックでは「売主=借主」となる特殊な形態のため、借主側に修繕義務が課されるケースがあります。
とくに水回りや外壁のトラブルで高額な修繕費を請求されたという声も見受けられます。
修繕費の負担を一方的に求められた
通常の賃貸契約では、建物の構造的な不具合や経年劣化による修繕は貸主(オーナー)の負担とされます。
しかし、リースバックでは「元の所有者が借主」として住み続けるため、契約書によっては修繕責任の一部を借主側に課す内容になっているケースがあります。
とくに給排水トラブル・屋根・外壁などで、高額な修繕費を請求されたという事例もあり、契約書の細部確認が重要です。
家族や相続人とトラブルになった
リースバック契約を独断で進めた結果、家族や相続人とのトラブルに発展するケースもあります。
特に、将来の相続を見越して不動産を「残しておきたい」と考えていた家族にとって、売却してしまった事実が問題になることも。
契約前には、しっかりと話し合っておくことが大切です。
売るか、住み続けるか──まだ決めきれない方へ >>>【老後の家をどうする?3つの選択肢と後悔しない判断軸】
生活・家族・資金のバランスから、あなたに合う道を整理できます。
実際に「騙された」と感じた人の声と裁判事例
「まさか自分が…」と思っていた人が、リースバックをきっかけに後悔やトラブルに巻き込まれるケースは少なくありません。
特に、契約前の確認不足や、業者との認識のズレが大きな原因となっていることが多いのです。
ここでは、ネット上の知恵袋や裁判に発展した事例を通して、実際に「騙された」と感じた人の声から学ぶべき教訓を見ていきましょう。
リースバック後に後悔した人の知恵袋の声
知恵袋や口コミサイトなどには、リースバック利用後に「後悔している」「話が違った」という声が数多く投稿されています。
多くは事前確認の甘さや、業者とのコミュニケーション不足に原因があるようです。
実際の体験談をもとに、どんな点に注意すべきかを具体的に掘り下げます。
「契約書をよく読まずにサインした」
もっとも多い後悔のひとつが、契約書の内容をきちんと把握しないまま契約してしまったケースです。
たとえば「ずっと住み続けられると思っていたのに、2年で出て行けと言われた」など、定期借家契約の認識違いが原因となることがあります。
また、「買い戻しの金額が書かれていなかった」など、重要事項の記載漏れに気づかずに進めてしまった人もいました。
「買い戻しの約束が口約束だった」
もうひとつ多いのが、業者側の「買い戻せますよ」という言葉を信用して契約したのに、いざという時に「そんな約束していない」と言われるケースです。
口頭でのやりとりが証拠にならず、泣き寝入りするしかなかったという声も多く見受けられました。
買い戻しを希望するなら、契約書に明確に買戻し特約や金額を記載してもらうことが何より大切です。
「買い戻しの約束が口約束だった」【事例】
もうひとつ多いのが、業者側の「買い戻せますよ」という言葉を信用して契約したのに、いざという時に「そんな約束していない」と突き放されるケースです。
リースバックは、あくまでも「売却と賃貸借契約」であり、買い戻しは当然に保証されるものではありません。
そのため、口頭のやりとりでは法律的な拘束力がなく、証拠として認められないことが多いのです。
特に、「いつでも買い戻せます」「〇〇年以内なら可能です」などの発言は、契約書に明記されていない限り意味を持たないと考えておくべきです。
現実には、当初より2〜3割も高い価格でしか買い戻せないという事例もあり、トラブルの火種となっています。
また、業者によっては物件を第三者に売却してしまい、「そもそも買い戻し先が存在しない」というパターンもあります。
こうしたトラブルを避けるためには、「買戻し特約」を契約書にしっかりと明記してもらうことが不可欠です。
具体的には、以下のような記載があるかをチェックしましょう:
- 買い戻しの可否(できる/できない)
- 買い戻し可能な期間(例:5年以内など)
- 買い戻し価格(〇〇万円 or 売却額の〇〇%など)
また、担当者の発言内容を録音・メモするだけでなく、「言った・言わない」が争点にならないよう、書面に残すことが大切です。
交渉時には、契約書とは別に覚書や確認書を作成しておくと、あとで証拠として使えることもあります。
買い戻しを本気で考えているなら、「信頼できる業者」との契約と「契約内容の明文化」が絶対条件です。
過去に起きたリースバックの裁判事例
実際にリースバックをめぐる争いが裁判に発展した事例もあります。
ここでは、報道や法務情報などから明らかになっている代表的なケースを紹介し、どんな点で注意が必要かを明確にしていきます。
契約書の不備や業者の倒産など、決して他人事とは言えないリアルな問題が浮き彫りになっています。
業者の倒産による住まい喪失の事例
あるケースでは、リースバック契約を締結した業者が突如倒産してしまい、借主が住む権利を失ってしまいました。
物件は債権者に差し押さえられ、最終的には立ち退きを求められるという、まさに住まいを一夜で失ったような結果となったのです。
契約時に業者の経営基盤や上場状況を確認することの重要性が改めて問われます。
所有権を盾にした強制売却の争い
リースバックで所有権が業者側に移った後、物件が第三者に売却され、借主が住み続けられなくなったケースもあります。
この裁判では、「転売されるとは思っていなかった」と主張する借主と、契約上の問題を指摘する業者側が争う展開となりました。
結果的には契約書に「転売可能」の記載があったため、借主の主張は退けられています。
リースバック=半永久的に住めるという誤解が、重大なトラブルを招いた典型例といえます。
同じ後悔をしないために、判断軸を整理しませんか? >>>【老後の家、売るか住むか?3つの選択肢を比較】
契約トラブルを防ぐには、まず“冷静な視点”を持つことが大切です。
「悪徳業者」によるリースバックの典型的な手口
リースバックは便利な制度である一方、一部の悪徳業者によるトラブルが後を絶ちません。
安心してリースバックを活用するためには、信頼できない業者を見抜く視点がとても重要です。
ここでは、悪徳業者に共通する典型的な手口や、実際の口コミから見えてきた実態を解説していきます。
悪徳業者の見分け方と一覧に共通する特徴
「この業者、ちょっと怪しいかも…」と感じたとき、何を根拠に判断すればよいのでしょうか?
ここでは、悪徳業者に共通する兆候を整理し、見分けるための具体的なチェックポイントを紹介します。
これらの特徴に当てはまる業者には、慎重に対応することが大切です。
「契約を急かす」「説明が曖昧」などの兆候
最もわかりやすいのが、契約を急がせる言動です。
「今決めないと損ですよ」「すぐに現金化しないと手遅れですよ」といったセリフで、冷静な判断をさせないように誘導してくるケースがあります。
また、質問に対して明確な回答をせず、専門用語でごまかすような説明も注意が必要です。
高額な手数料・極端に低い買取価格に注意
悪徳業者の多くは、契約時に不透明な手数料を上乗せしてきます。
「諸費用一式」「契約手数料」などと表記し、10万円以上の請求があるにもかかわらず内訳を説明しない事例も。
さらに、物件の価値に対して相場の50〜60%といった極端な買取価格を提示してくる業者も存在します。
リースバック「闇」業者の口コミ・実態
実際にリースバックを利用した人たちの口コミには、業者の対応に不信感を抱いた体験談が多数あります。
このセクションでは、口コミや実例から見えてきた「闇」の実態を明らかにし、読者が被害を避けるためのヒントを紹介します。
情報非公開の業者に注意すべき理由
公式サイトが簡素で、会社概要や代表者、免許番号などが明記されていない業者には特に注意が必要です。
こうした業者は行政処分や悪評を回避するために意図的に情報を隠している場合があります。
国土交通省や都道府県の不動産業者検索ページで免許の有無や違反履歴を確認することも重要です。
倒産リスクが高い業者の特徴
一見すると問題なさそうに見える業者でも、経営基盤が脆弱で倒産リスクの高い会社も存在します。
特に、創業間もない企業や資本金が極端に少ない会社には注意が必要です。
倒産すると所有権が他社へ移転され、居住権を失うリスクが高まるため、事前に企業の財務状況や継続性を調べておきましょう。
悪徳業者を避けたいなら、“正しい判断軸”を持つことが先決 >>>【老後の家をどうする?売る・住む・貸すの比較と基準】
焦って契約する前に、冷静に選べる状態を整えましょう。
リースバックを後悔しないために確認すべき5つのポイント
ここまで見てきたように、リースバックにはさまざまな落とし穴やトラブルが存在します。
しかし、すべてのリースバックが「やばい」「やめた方がいい」というわけではありません。
きちんと仕組みを理解し、契約内容を慎重に確認することで、安心して活用できる制度にもなり得るのです。
契約前に比較すべき項目とチェックリスト
リースバックを契約する前には、最低限チェックしておくべき5つの項目があります。
これらのポイントを抑えておくだけでも、後悔やトラブルを避ける可能性が大きく高まります。
この章では、事前に確認すべきチェックリストを一つひとつ丁寧に解説していきます。
買取価格と家賃のバランスを見極める
リースバックでは、物件を売却して得られる買取価格と、その後支払う家賃(リース料)のバランスが非常に重要です。
買取額が高くても、そのぶん家賃が割高になるケースがあるため、利回り計算(家賃 ÷ 売却価格)で冷静に比較しましょう。
一般的に利回り10%以上は負担が重くなりやすいとされています。
普通借家契約か定期借家契約か確認
リースバック後の契約形態には、「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類があります。
普通借家契約なら契約更新が可能ですが、定期借家契約の場合は期間満了で確実に退去しなければならないことも。
契約前に契約書の「契約形態」「更新条件」を必ずチェックしましょう。
買戻し特約の有無と金額条件
将来的に再び家を買い戻したいと考えている方は、「買戻し特約」の有無と内容を要チェックです。
契約書に買戻しの金額や期限が明記されていない場合、「そんな話はしていない」と言われてしまう恐れがあります。
口約束ではなく書面で残すことが非常に重要です。
修繕・原状回復費用の取り決め内容
リースバックでは、契約内容によって修繕費や原状回復費用を借主(=元所有者)が負担するケースもあります。
「通常損耗」なのか「借主負担」なのか、取り決めを細かく確認しておくことがトラブル回避に繋がります。
費用の負担が大きくなると、想定外の出費で家計が圧迫される可能性もあるため要注意です。
事前に家族や相続人と相談する
リースバックは、不動産を売却する大きな決断です。
そのため、家族や将来の相続人と事前に相談しておくことも忘れてはいけません。
「知らないうちに家が売られていた」となれば、家族関係に亀裂が入る可能性もあります。
あらかじめ相談と同意を得ることで、円満な契約と安心した老後生活に繋がります。
本当にリースバックが最適ですか? 他の選択肢も比較してみましょう >>>【老後の家を売る・住む・貸す|後悔しない選び方ガイド】
迷ったまま契約する前に、納得できる判断材料を手に入れてください。
結局「リースバックはどこがいい?」信頼できる業者の選び方
「リースバックはやばい」と言われる背景には、業者選びで失敗してしまったケースが多く存在します。
リースバック自体が悪いのではなく、信頼できる業者に出会えるかどうかが、成功のカギを握っているのです。
この章では、安心して任せられる業者の見極め方と、見積もり比較の重要性を詳しく解説していきます。
信頼できるリースバック業者の特徴
「どこに依頼すれば安心なのか?」という問いに答えるためには、信頼できる業者の共通点を知ることが大切です。
ここでは、特に押さえておくべきチェックポイントを2つに絞ってご紹介します。
これらを確認することで、安心してリースバックを活用できる土台が整います。
上場企業・不動産免許の有無
まず確認すべきはその会社が上場しているか、または不動産免許を持っているかです。
上場企業であれば一定の透明性・信頼性が担保されており、急な倒産リスクも低いといえます。
不動産免許は国土交通省や各都道府県に登録されており、免許番号が公式サイトに明記されているかを必ず確認しましょう。
実績・口コミ・説明対応の丁寧さ
安心できる業者は、実績が豊富で、口コミの評価も安定しています。
「担当者の説明がわかりやすかった」「契約内容に不安がなかった」といった声が多い業者は、信頼性が高い傾向にあります。
逆に、質問への返答が曖昧だったり、契約を急がせるような対応をしてくる会社は避けたほうが無難です。
複数社から見積もりを取るべき理由
どんなに信頼できそうな業者でも、1社だけで判断するのは危険です。
複数社から見積もりを取ることで、価格・条件・対応力を客観的に比較でき、冷静な判断ができるようになります。
リースバックは高額な取引ですので、「比較してから決める」のが鉄則です。
価格・条件の比較で適正相場を把握できる
リースバックの買取価格や家賃設定は、業者によって大きく異なります。
最低でも3社以上から見積もりを取り、「相場より安すぎないか」「家賃は無理のない金額か」を比較検討しましょう。
提示された条件に違和感を感じた場合は、すぐに契約せず、他社にも相談してみることが大切です。
業者ごとの対応姿勢が明確になる
見積もりを依頼する過程で、担当者の対応の違いも見えてきます。
きちんと話を聞いてくれる業者なのか、一方的に話を進めてくる業者なのかは、実際にやり取りして初めてわかることも多いです。
最終的には「この人になら任せたい」と思えるかどうかも、安心して契約するうえで大きなポイントになります。
比較しても決めきれない方へ──別の選択肢も整理しませんか? >>>【老後の家を売る・住む・貸す|後悔しない判断のポイント】
信頼できる業者選びと同じくらい、“選択肢を知ること”も重要です。
まとめ:リースバックの「罠」にハマらないために
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
リースバックには「やばい」「騙された」「後悔した」という声が目立つ一方で、正しく使えば生活再建や資金確保の強力な選択肢にもなります。
大切なのは、「リースバック=危険」と決めつけるのではなく、情報を正しく理解し、自分の状況に合っているかを冷静に判断することです。
そのためには、契約前に次のような行動が欠かせません。
- 複数社に見積もり・条件比較を依頼する
- 契約書の内容を必ず確認し、不明点はその場で質問する
- 信頼できる不動産免許業者を選び、口コミ・実績をチェックする
- 家族や専門家に相談しながら冷静に進める
リースバックは、情報弱者をターゲットにした業者にとっては 格好の獲物 になりかねません。
しかし、あなたがこの記事で得た知識と視点があれば、その「罠」をしっかりと回避できます。
焦らず、惑わされず、しっかり見極めてください。
後悔のない選択をするために、今こそ「正しい知識」が力になります。
【執筆・監修】 |
「ミユキプロテック」の記事は、代表の 西村美彦(宅地建物取引士・空き家相談士) が監修・執筆。 |
コメント