相続した実家や空き家の「売るべきタイミング」がわからず、判断に迷っていませんか?
この記事では、維持費・老朽化・税制優遇・家族の気持ちなど、売り時を左右するポイントを整理しながら、「今売るべきか、まだ持つべきか」の考え方をわかりやすくまとめています。
感情面とお金の両方を冷静に整理できるよう、具体的な判断フレームも紹介しますので、読み終える頃にはご自身に合った最適な選択肢が見えてくるはずです。
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【執筆・監修】 |
「あなたのための不動産屋さん」の記事は、宅地建物取引士・空き家相談士・情報漏洩管理士の西村 が執筆・監修。不動産業界で培った33年超の経験をもとに、売却が難しい不動産のリアルな解決策を発信。現場で培った知識と実例を、読者目線でわかりやすく解説。
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相続した実家・空き家の維持費が「売るタイミング」に与える影響

相続した実家や空き家は、住んでいなくてもお金がかかるものです。
特に固定資産税や管理費は毎年必ず発生するため、放置ほど負担が増えます。
ここでは、どんな維持費が発生するのかを整理し、「売るタイミング」との関係を見ていきます。
相続した実家・空き家にかかる主な維持費の内訳
空き家を持ち続けると、毎年さまざまなコストが発生します。
特に税金・管理費・保険料は避けられない負担です。
これらのコストを正確に把握することで「売り時」を判断しやすくなります。
維持費の把握だけでなく、売却判断には「市場・相場の読み方」も欠かせません。
より踏み込んだ4つの判断軸を確認したい方はこちらをご覧ください。
>>> 不動産の売り時を4つの軸から深掘り解説
固定資産税・都市計画税などの税金負担
空き家でも固定資産税は毎年必ず発生します。
住宅用地特例が外れると、税額が最大6倍になる可能性もあります。
「特定空家」に指定されると、税負担が一気に増える点には注意が必要です。
草刈り・清掃・点検などの管理コスト
庭木の伸び放題や雑草の放置は、近隣トラブルを招きやすい状態です。
そのため定期的な草刈り・清掃・点検が必要になります。
外注すると年数万円以上かかるため、長期保有ほど負担が大きくなります。
火災保険・地震保険などの保険料
空き家は居住中に比べて火災リスクが高く、保険料が上がることがあります。
特に火災保険の空き家扱いは補償範囲が狭くなる点に注意が必要です。
保険料も年間で負担が続くため、「売るタイミング」を判断する大きな材料になります。
空き家を「持ち続けること」のリスクとデメリット

空き家は維持費だけでなく、時間の経過とともに別の問題も生じます。
見た目には分からないリスクが増え、売りにくさが進む場合もあります。
ここでは、空き家を長期間持ち続けることで起こる主なリスクを整理します。
老朽化・倒壊リスクによる追加費用の発生
空き家は使わないほど老朽化が進みやすい特徴があります。
傷みが進むと修繕や解体が必要となり、負担が数十万円以上になることもあります。
結果として「売りにくい物件」になり、売却価格が下がる可能性があります。
近隣トラブル・行政指導などのリスク
雑草やゴミの放置は、近隣住民に迷惑をかける原因になります。
危険性が高い場合、自治体から行政指導を受けるケースもあります。
対応を怠ると、強制措置や費用徴収が発生する可能性があります。
将来「売れにくい空き家」になる可能性
人口減少や需要低下の進むエリアでは、空き家は年々売りにくくなります。
特に老朽化した物件は買い手の候補が少なくなります。
結果として売却価格が下がり、最終的に処分に費用がかかる場合もあります。
相続空き家特例・税制から見た「売却すべきタイミング」

相続した空き家には、状況次第で大きな節税が期待できる特例があります。
ただし、期限を過ぎると使えなくなる制度もあり注意が必要です。
ここでは、税金と特例の観点から「売るべきタイミング」を整理します。
相続空き家特例(3,000万円控除)の条件と期限
相続空き家特例は、一定の条件を満たすことで譲渡所得から3,000万円控除を受けられる制度です。
対象となるのは、被相続人が一人暮らしで住んでいた住宅であるケースが中心です。
売却期限は、相続から3年を経過する日の属する年の12月31日までです。
固定資産税の負担が重くなる前に検討すべき理由
空き家を放置すると、固定資産税が最大6倍になる可能性があります。
これは特定空家に指定されると住宅用地特例が外れるためです。
税負担が増える前に動くことで、コストを抑えながら売却できる可能性があります。
「持ち続ける」より「売る」が有利になるラインとは
空き家は維持費・税金・劣化を考えると、早い段階で損益分岐点を迎えます。
将来の売却価格が下がる前に判断することで、結果的に手取り額が大きくなることもあります。
持ち続けるより、早めに売るほうがプラスに働くケースが多いのが実情です。
相続空き家の税制だけでなく、「市場・築年数・ローン事情」まで含めて総合的に判断したい方は、親記事で4つの軸を一度整理しておくと安心です。
>>> 不動産の売るタイミングは4つの軸で決まる|総合ガイド
相続した実家を「残すか・売るか」迷ったときの判断フレーム

相続した実家は、単なる不動産ではなく「家族の歴史」です。
そのため残すか・売るかの決断で迷うのは当然のことです。
ここでは感情面とお金の両方を整理し、後悔しない判断につなげる考え方をまとめます。
家族の希望・思い出・将来の利用予定を整理する
まずは「本音ではどうしたいか」を言葉にしてみましょう。
自分だけでなく、兄弟姉妹や親族がどう感じているかも確認することが大切です。
将来、誰かが住む予定があるのか、拠点として使う可能性があるのかも整理してみてください。
「なんとなく置いてある実家」のままだと、誰も使わないまま維持費だけがかかります。
家族で話し合い、残す場合の理由と、売る場合の理由を一度書き出してみるのがおすすめです。
維持した場合と売却した場合の収支を比較する
次に、お金の面から「残すか・売るか」を冷静に見ていきます。
固定資産税・管理費・保険料・草刈り費用など、年間いくら出ていくかをざっくり計算してみましょう。
一方で、今売った場合にどれくらい手取りが残るかも試算しておくと判断しやすくなります。
「このまま10年持ち続けた場合の総コスト」と「今売却した場合の手取り額」を比較すると、損得のイメージが具体的になります。
感情だけでなく、数字で見比べることで家族全員が納得しやすい結論に近づけます。
売却ルート(仲介・買取・専門業者)と相談先を知る
売ると決めたあとも、どのルートを選ぶかで結果は大きく変わります。
一般の仲介は時間はかかるが高く売れやすい方法です。
一方、買取や空き家に強い専門業者は、価格はやや下がるもののスピードと安心感がメリットです。
「できるだけ高く売りたい」のか、「早く手放して維持費を止めたい」のかで、向いているルートは変わります。
迷う場合は、仲介と買取の両方から査定を取り、条件を比べて決めると失敗しにくくなります。
まとめ:相続した実家・空き家は「持ち続けるコスト」と「売るタイミング」をセットで考える
相続した実家や空き家は、維持費・リスク・税制・家族の事情など、さまざまな要素が絡み合います。
まずは現状のコストとリスクを把握し、「いつまでにどうするか」の方針を固めることが大切です。
より総合的に売却タイミングを学びたい場合は、親記事で4つの判断軸を確認してみてください。
相続空き家の判断には「感情・コスト・市場」の3軸だけでなく、 金利や税制まで含めた総合判断が重要です。 こちらの記事では4つの軸を体系的に整理しています。
>>> 不動産の売るタイミングを4つの軸で整理(3894)


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